夢を追う男はよく見えるけど、実は

夢を追う男はよく見えるけど、実は

そもそも、私は男性が夢を追いかけること自体を否定するものではありません。

夢を追うというのは、一般的には、

・人があまりやらないことを成し遂げたい

・名誉や地位、巨万の富を得たい

・同じことをする集団の中でとくに秀でた成果を出したいなどというようなことを言うと思います。

「自分は子供時代に苦労したから、平凡でもいいから安定した仕事について、幸せな家庭を持ちたい」という夢を持っている男性ももちろんいらっしゃるでしょうが、今回はそういう夢ではなく、もう少し冒険的な夢をもっている方々をターゲットに、お話ししたいと思います。

生き物はなぜ、冒険したがるか。まず、人間のことはとりあえずおいておいて、動物レベルで考えてみましょう。

冒険というのは、新たなる可能性の発掘です。冒険に成功すれば、新たな生息域を見つけたり、天敵に対して抵抗する手段を得ることができます。鳥が空を飛べるのも、鳥の祖先が、空に生息域を拡大しようとして、何代、何十代もかけて冒険的な試みを続けた結果だと言えるでしょう。

ただし、当然ながら、冒険には危険がつきまといます。鳥の祖先で、空を飛ぼうとして落下し、首の骨を折って命を落としたものはどれだけいるでしょうか。命を懸け、沢山の失敗を重ねた上で、初めて冒険は成功するのです。

次に、種の存続におけるオスとメスの立場の違いについて。メスが子を残せる数は一定です。集団の中でメスの数が減れば、それだけ産まれる子も減ることになります。

ところが、オスが減ったとしても、残ったオスは複数のメスとハーレムを作ればいいわけで、結果的に全体として産まれる子の数は減りません。つまり、よほど極端に数が減らない限りは、オスの減少は、メスの減少ほどは種の存続に影響しないのです。

それだけではありません。冒険をして成功をしたオスは、強いオスということになります。知力と体力と時の運なしに冒険は成功しませんからね。強いオスはモテます。それだけ子孫繁栄につながりやすくなるのです。

つまり、動物の種の繁栄という観点から見ても、メスは堅実に慎重に、オスは大胆に冒険的に振る舞うことが、理にかなうというわけです。これは、人間の原始的な本能にも残っているのだと、私は考えます。だから、女性は一般的に堅実、男性はそれに比べると冒険的な夢を持つ人が多くなるわけです。

ですが、人間の男性の場合、夢を追うことと、自分が今抱えている現実から逃げ出すことを、取り違えている人もいるのではないかな、と思うのです。